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蘇我系女帝たち 元明・元正天皇陵


美貌の女帝(永井路子著)を読んでから4ヶ月・・・2003年5月やっと行ってきました!

奈良市中心地から少しはずれた奈良ドリームランドの近くに二つの天皇陵はあります。
たまたまヴィッツで奈良市内へ行く途中通りかかったので、車を止めて見学してみました。
古墳を見るのはここ半年で何度目だろう。大体同じような感じではありますが、
古墳に遭遇できるとすごくその歴史上の方に親しみがわいてしまいます・・・(*^o^*)

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元明天皇陵

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元明天皇陵

元明天皇(阿閇皇女)は天智天皇の皇女で
持統天皇の皇子(草壁皇子)の妻でもあります。
息子である文武天皇が早世したため
次期天皇となりました。

当時天皇家に嫁いだ女性は皇族以外では、
すべて蘇我一族出身ばかりでした。
持統天皇も元明天皇もそうでした。

しかしこの時代ころから藤原一族の
勢力がだんだんと強くなり、
次期天皇の地位を狙うようになったのです。

元明天皇は藤原一族の血を
天皇系に入れまいと、次期天皇に
娘である氷高皇女に引き継いだのです。

 

 


元正天皇陵

元正天皇(氷高皇女)は草壁皇子と元明天皇の
皇女で持統天皇の孫でもあります。
天武政権以来の蘇我系の血筋を天皇家に
存続させるために、元明天皇の
次期天皇として即位されました。

永井路子さんの『美貌の女帝』にも
書かれてるように、とても美しい女帝
だったようです。729年長屋王の変により
長屋王一家は藤原家の陰謀で
謀反の罪により自害されました。
これで蘇我系の血筋の者がすべて
亡くなってしまいました。
その後元正天皇は蘇我系の最後の女帝として
堂々と強く61歳まで生きられました。

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元正天皇陵

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のどかな春の田園風景の間に堂々と強く生きられた二人の女帝のお墓がありました。
天皇陵の周りでは、うぐいすがとても楽しそうに、しきりに鳴いていました。
孤独の中で運命に翻弄され、藤原一族と戦い抜いた二人の女帝。今は静かに眠っておられることでしょう・・・

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